花粉症が目や鼻など粘膜部に集中している理由 花粉症と肥満(マスト)細胞
花粉症と言えば目と鼻が炎症を起こす、と私達は当然のように考えていますが、それは何故でしょうか?実はこれは肥満(マスト)細胞と言う細胞が関係しているのです。
花粉症の症状で紹介したように、花粉症の症状の大半は目と鼻に出ます。
何故目と鼻なのでしょうか?
目も鼻も外気にさらされているので、花粉が付着しやすいから?
いいえ、鼻水や目のかゆみなどは花粉が直接引き起こす訳ではありません。
目と鼻の共通点はズバリ粘膜部であると言うことです。
そしてこの粘膜部に多数存在する肥満(マスト)細胞がその答えです。
では肥満細胞とはなんなのでしょうか?
出典:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%82%A5%E6%BA%80%E7%B4%B0%E8%83%9E
上記が肥満細胞の画像になります。肥満細胞と言っても、肥満の原因になる脂肪細胞とは関係ありません。顕微鏡で見ると細胞が太って見えるから肥満細胞と名付けられたそうです。ややこしいですね。
この肥満細胞は、目や鼻など粘膜部位にたくさん存在するのが特徴です。
ではどのようなメカニズムで肥満細胞が花粉症の症状を引き起こすのでしょうか?
まず、体内に花粉(アレルゲン)が侵入すると、体内で免疫グロブリンE(IgE抗体)が作られ、目や鼻の粘膜にある肥満細胞に結合します。
これで花粉を迎え撃つ準備が整ってしまいました。
肥満細胞にIgE抗体が結合した状態で再び花粉が体内に侵入すると、肥満細胞からヒスタミンなどの炎症物質が放出されます。
これがアレルギー症状、かゆみ.・むずむず・鼻水や涙などを引き起こすのです。
肥満細胞が本来無害であるはずの花粉に過剰反応して、花粉に対して攻撃をするのですね。
なので、花粉の症状は肥満細胞の多い目や鼻を中心に症状が出ます。
出典:雑誌わかさ2014年4月号
IgE抗体が肥満細胞と結合することによって起こるアレルギーをI型アレルギーと呼びますが、北山村のじゃばらに大量に含まれるナリルチンと言う物質が、肥満細胞がヒスタミンなどの物質を放出することを抑制する働きをすることがわかっています。
また、同じI型アレルギーであるアトピー性皮膚炎や気管支ぜんそく対策にも期待できるそうです。健康雑誌わかさ2014年4月号に馬場きみ江大阪薬科大学名誉教授がレポートを書いていますのでもし興味があれば読んでみて下さい。
花粉症対策のポイントは、働き過ぎる肥満細胞にブレーキをかけてあげることです。
そしてそれには北山村産のじゃばらがとても頼りになるのです!